九州国立博物館の「爲政以徳」(偽造木印)と豊臣秀吉の遺品の図録(豊公遺宝図略)と比較で捏造、改ざんされていないか検証する
九州国立博物館のホームページにある「対馬宗家旧蔵の「図書」(図書印)と木印(重要文化財)」の概要には、
豊臣秀吉宛朝鮮国王書(現品は宮内庁書陵部所蔵)に捺された朝鮮国王印「為政以徳」とまったく同じハンコが伝わること(蛍光X線分析により朱印の朱の成分まで一致した-つまり同豊臣秀吉宛朝鮮国書は宗氏により改ざんされたのである)
対馬宗家旧蔵の「図書」(図書印)と木印(重要文化財)
とあり、対馬宗氏によって国書に使用する印が偽造、改ざんされたと記載されているが、他の古典籍に掲載されている印と比較すると、おかしな点に気づく。
九州国立博物館の「為政以徳」(偽造木印)とほぼ同じ模様の印が愛知県図書館や国文研の日本古典籍ビューアで豊公遺宝図略という古典籍に印章が掲載されていることにより比較することができる。

「2 朝鮮国王の印「爲政以徳」(偽造木印)」と記載されている箇所の木印。
上記の記事にある画像は木印で、以下のサイトのものは印が押されたものなので、反転していることに注意が必要。
早稲田大学 古典籍総合データベースより 和漢書画捃印補遺 68コマ目
2コマ目 和漢書画捃印補遺と記載があるにもかかわらず、なぜか68コマ目から72コマ目まで、朝鮮印譜という形で、朝鮮国王及び朝鮮通信使の印が掲載されている。
上記の九州国立博物館や蔵書印データベース、早稲田大学で掲載されている為政以徳印と国立国会図書館デジタルコレクションや国文研の古典籍データベースにある 豊公遺宝図略 、愛知県図書館の貴重和本デジタルライブラリーにある印と見比べると、一文字目「為」の一部が違うことがわかる。なぜ違うのだろうか?
内容 豊臣秀吉の遺品の図録。 … 焼失した京都の方広寺大仏殿の再建の勧進として、天保3年(1832年)3月11日から50日間にわたって秀吉の遺品が展示公開された際、その目録として刊行された。
【伝記・系譜】 豊公遺宝図略 – 愛知県図書館
豊公遺宝図略 下巻の17コマ
為政以徳印以外の文章について「朝鮮国王李昖印章 再摹掲出全形」
漢文がちゃんと読めないのだが、そのまま模倣したてきな意味でいいんだろうか。それだと、九州国立博物館で對馬宗氏が偽造したという木印と一部違うんだけど、どちらが本物?の印なのだろう。 爲 の上の点三つの内、 豊公遺宝図略だとくっついてる箇所がある。
weblio(白水社 中国語辞典)などで調べると、「摹」はまねる等
九州国立博物館の「爲政以徳」(偽造木印)自体が捏造されていないかの疑問を調査するため行ってみたい場所
九州国立博物館(〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4丁目7−2)
愛知芸術文化センター愛知県図書館(愛知県名古屋市中区三の丸一丁目9-3)
九州国立博物館の「爲政以徳」(偽造木印)自体が捏造されていないかの疑問を検証する上で、読んでみたい論文や古典籍、書籍の資料
【伝記・系譜】 豊公遺宝図略(貴重和本 デジタルライブラリー 愛知県図書館所蔵)
豊公遺宝図略(豐公遺寶圖略 呉景文 謹写 岡本豐彦 謹写 鵜飼文庫 ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター)
豊公遺宝図略 2巻(国立国会図書館デジタルコレクション 真静 編 天保3刊)
捃印補遺 石隠 編(早稲田大学図書館 古典籍総合データベース)
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出典:豊公遺宝図略 2巻
著者 真静 編[他] 出版者 刊 出版年月日 天保3刊
「国立国会図書館デジタルコレクション」に収録されているデジタル化資料のうち、個々の画像の書誌情報の公開範囲の記載が「インターネット公開(保護期間満了)」となっているもの
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