アイヌの歴史とされる物語の疑問
さはれ本編は、筆者が過去十有余年間、アイヌ人と相交る中、老翁(えかし)の口から洩れ聞いた物語をば、抜萃して茲に搭載したものである。どこ迄が傳説か?どこ迄が史實か?
蝦夷地民話 えかしは語る 北海道アイヌ協会出版 喜多章明 著
7コマ目左頁最後から
喜多章明の序文を読むと、古典籍の引用とアイヌとされる老翁(えかし)の語る物語を比較検証したわけでなく、あくまでも老翁(えかし)の口から洩れ聞いた物語を抜粋とあるように読める。
えかしは語る、蝦夷地民話の目次(10コマ)や36コマを見ると漢字で『庶野訇峙酋長の叛』とシヨヤコウシというアイヌとされる酋長についてのお話。
函館市中央図書館デジタル資料館の松前景弘著とされる新羅之記録(上)の古典籍、45コマを見ると『庶野訇峙(シヨヤカウジ)』
昭和8年に北海道アイヌ協会出版で喜多章明著、北海道庁推薦?の書籍「えかしは語る 、 蝦夷地民話」はアイヌの老翁から話を聞いただけのはずなのに、なぜ古典籍を自分たちで改ざんしたかのようにまったく同じ漢字の当て字に見えるのだろうか?
アイヌとされる老翁が語った「えかしは語る、蝦夷地民話」を読んだ感想
コシヤイン(コシャマイン?)の単語(53コマ右頁最後あたり)は見たが、コシャマインの戦いの話がなぜかなさそうで、シヤクシヤインの戦い(寛文動乱記)やクナシリ・メシリの戦い(国後蝦夷の叛乱)についての話があり、これは昭和になって作られたお話ではないのか?
アイヌに関する歴史の改ざんの始まりはこの書籍「蝦夷地民話 えかしは語る 北海道アイヌ協会出版 喜多章明著」ではという私の勘違いを払拭することができなかった。引き続き検証したい。
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出典:新羅之記録
タイトル 新羅之記録 著者 松前景広 [著][他] 出版者 市立函館図書館 出版年月日 昭12
「国立国会図書館デジタルコレクション」に収録されているデジタル化資料のうち、個々の画像の書誌情報の公開範囲の記載が「インターネット公開(保護期間満了)」となっているもの
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