初めに

大阪毎日新聞と、群書類従を出版した経済雑誌社や内外書籍株式会社とどのような関係だったのかについての覚書

北山行幸記 国立国会図書館デジタルコレクション うげんの疊 繧繝縁 歴史的仮名遣い 群書類従. 第貳輯 著者 塙保己一 編 出版者 経済雑誌社 出版年月日 1898-1902 2版 備忘録
出典:うげんのでう 群書類従. 第貳輯
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群書類従の歴史的仮名遣いについて気になった疊の書き方・読み方

国立国会図書館デジタルコレクション

国立国会図書館デジタルコレクションのサイトで、「群書類従. 第貳輯 塙保己一 編 経済雑誌社 1898-1902 2版」という叢書を読むことができるが、漢字の読みの表記で気になる箇所があった。

コマ番号269コマ目の右側ページの上側に「うげんの疊」とある、これは繧繝模様の縁の畳と思われるが、そこから左を読んでいくと「うげんのでう」という表現がある。

国立国会図書館デジタルコレクション

こちらは、内外書籍株式会社出版(1931-1937)の「群書類従 : 新校. 第二巻」と出版社が違うだけで内容としてはほぼ同じと思われるが、右下に同じように「うげんの疊」、「うげんのでう」と記載している。

大阪毎日新聞は群書類従の編集に関わっていたのか?

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihongonokenkyu/5/2/5_KJ00005690923/_pdf

jStageで「明治・大正期における新聞の仮名遣い改革」(「日本語の研究」第5巻2号 2009.4.1 井口佳重)という論文?を読むことができる

明治・大正期における新 聞の仮名遣い改革 井口佳重 原改革案実施時における各新聞社の字音仮名表記 大阪毎日新聞、東京日日新聞、時事新報、報知新聞、読売新聞、東京朝日新聞、大阪朝日新聞、都新聞、国民新聞、萬朝報、二六新報、中外商業新報、やまと新聞、中央新聞、日本、毎日新聞

表1 原改革案実施時における各新聞社の字音仮名表記 明治・大正期における新聞の仮名遣い改革 井口佳重

明治・大正期における新聞の仮名遣い改革の3ページ目下の上記の表から大阪毎日新聞、毎日新聞は原改革型だったり、毎日新聞独自の型と特殊な字音仮名表記となっていたようだが、それ以外の東京日日新聞、時事新報、報知新聞、読売新聞、東京朝日新聞、大阪朝日新聞、都新聞、国民新聞、萬朝報、二六新報、中外商業新報、やまと新聞、中央新聞、日本?については歴史的仮名遣いを使っていたとある。

「表Ⅱ 各新聞社及び教科書におけるオ列拗長音の仮名表記」の現代かなづかい「じょう」の項目を見ると、疊について記載があり、歴史的仮名遣いは「でふ」とあるが、大阪毎日新聞はでう(改訂前?)、ぜう(改訂後)と私が群書類従で気になった読み方、書き方を特定の新聞社が行っていた可能性が高いところまでは調べられた。

全部目を通したわけではないので、新聞社に限らず同じような使い方をした人・企業がいたのかを調査する必要があるかもしれない。

徳富蘇峰氏と大阪毎日新聞をはじめとして経済雑誌社や内外書籍株式会社との関係性について

大阪毎日新聞関係者が群書類従の編集に関わっていたのか?を調べていく。

徳富蘇峰氏と大阪毎日新聞について

1906年、東京の『電報新聞』を買収の上、『毎日電報』に改題して念願の東京進出を果たし、1911年には歴史と伝統をもつ『東京日日新聞』の日報社を合併。『東京日日新聞』を承継して『毎日電報』をこれに合流させ、東京の拠点を強化。これで漸く朝日と肩を並べることとなる。

大阪毎日新聞 wikipedia

この後、東京新聞界は大阪資本の朝日・東日の二強体制となり、1929年(昭和4年)には『國民新聞』主筆の徳富蘇峰が移籍。

東京日日新聞 wikipedia

大阪毎日新聞と、経済雑誌社、内外書籍株式会社との接点がないのかと調べていた。

ジャーナリストなどの肩書を持つ徳富蘇峰氏という方が大阪毎日新聞と接点があるようだ。

徳富蘇峰氏と経済雑誌社について

同書は蘇峰の上京後に田口卯吉の経済雑誌社より刊行されたものであるが、その華麗な文体は多くの若者を魅了し、たいへん好評を博したため、蘇峰は東京に転居して論壇デビューを果たした[9][14]。これが蘇峰の出世作となった。

徳富蘇峰 wikipedia

徳富蘇峰氏は書籍を書いており、郡書類従を出版した経済雑誌社と接点があると思われる。

徳富蘇峰氏と内外書籍株式会社について

2020/8/27時点では内外書籍株式会社の情報が少なすぎて大阪毎日新聞、徳富蘇峰氏との関係があるのかまで調べることができなかった。

群書類従について疑問を持っている箇所があるので、引き続き調査を行いたい。

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出典:群書類従. 第貳輯

著者 塙保己一 編 出版社 経済雑誌社 出版年月日1898-1902 2版 インターネット公開(保護期間満了)

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  • 269コマ目右ページ上側のみ切り取り
  • うげんの疊、うげんのでうについて赤線でわかりやすくした
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