美術研究という雑誌の図版解説に室町時代当時の白塗りメイクの化粧法についてを見つけた
「妙然尼像と妙然像、奇妙な二人の男女?の肖像画に出会った話の疑問を検証する」の記事を作成後、さらに調査したところ、美術研究という雑誌に妙然尼像の肖像画を基に室町時代当時の化粧法について解説を見つけました。
額に濃く白粉を施すことは屡例を見るが、さらに角様のものを描けるは珍しく、生下りを頬に垂れたるも恐らく當時の化粧法であらう。
六、筆者不詳 妙然像 東京 脇本十九郎蔵
27ページ下真ん中あたりより
図版解説 筆者不詳妙然像[永禄七年銘日叙賛、東京 脇本十九郎氏蔵]
著者 半子
雑誌名 美術研究
号 2
ページ 27-28
発行年 1932-02-01
東京文化財研究所刊行物リポジトリ
白粉(おしろい)の白塗りメイクで思い出すのは、志村けんさんのバカ殿様
人気お笑いグループ「ザ・ドリフターズ」で活躍、テレビのバラエティー番組などに出演して人気を集めたタレントの志村けん(しむら・けん、本名=志村康徳=しむら・やすのり)さんが3月29日午後11時10分、新型コロナウイルスによる肺炎のため、東京都内の病院で死去した。
志村けんさん死去 新型コロナ感染で肺炎
白粉(おしろい)で思い出すとすれば、今年新型コロナウイルスによる肺炎で死去された人気お笑いグループ「ザ・ドリフターズ」の一員であり、テレビバラエティー番組「志村けんのバカ殿様」で顔全体に白粉を塗ってバカ殿を演じておられた志村けんさんでしょうか。
志村けんのバカ殿様というバラエティ番組で白粉(おしろい)を顔全体につけた志村けんのバカ殿様が印象深いですが、室町時代の武家の上﨟女房(身分の高い女官)の女性とされる肖像画で、志村けんさんがバカ殿様で出演するゲストや女優たちに白塗りメイクをやらせててもおかしくない白粉(おしろい)を使った化粧法があったようです。(志村けんさんが実際に何で白塗りメイクしているのかはちょっと把握していません)
しかし、こんな額だけ白粉の化粧をしているのを見た記憶がないのですが、どなたかご存じでしょうか?メディアが提供するテレビ番組をだいぶ前からほとんどみないので、NHKの大河ドラマなどでこういった、おでこだけ白粉(おしろい)をした役どころがあったりするのかな。
妙然尼像
東京国立博物館(http://webarchives.tnm.jp/ 配下)で公開しているデジタルコンテンツ
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白際という白塗りメイクの化粧法があるようだが、あくまで眉を書く際の白粉の使い方ではないんだろうか。
② 女官や奥女中が髪の生えぎわから下額の中央にV字形を白粉でかき、その下に眉をかくこと。〔奥女中袖鏡(1858)〕
白際(読み)シロキワ 出典 精選版 日本国語大辞典
白際(しろきわ)についてもう少し詳細な情報がほしいが、眉の作り方で額あたりの白粉の使い方なだけだと思うんだが、白際はオデコ以外には白粉を塗らない化粧なのだろうか?
奥女中袖鏡など古典に出典があるようなので、詳細を読んでみたい。
日本語や日本の習慣を理解していない人がおでこだけに白く塗ると解釈して、最近作った肖像画じゃないの?と疑問が残りますが、戦国時代にこんな化粧をした女性が居たのでしょうか?
仮にこの肖像画が本物だったとしても、私には男のお坊さんか位の高い人物にかつらを描いて女性の肖像画かのように改ざんしたようにしか見えないのですが・・・私の感覚がおかしいのかな。
引き続き検証したいと思います。
アイキャッチ画像の出典の詳細情報と加工について
出典:妙然尼像
東京国立博物館(http://webarchives.tnm.jp/ 配下)で公開しているデジタルコンテンツ
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